近藤浩治さんの語るゲーム音楽とは。
サンフランシスコで開催されている、Game Developers Conference 2007で行われた、任天堂サウンド統括グループマネージャーを務める近藤浩治さんの講演のニュースです。
任天堂の近藤浩治氏、「マリオ」、「ゼルダ」のサウンドを語る
「音楽」はゲームに命を与える――任天堂サウンドはこうして作られた
長いです。ごめんなさい。
近藤さんは、ゲームの音楽を作られるときには「リズム」、「バランス」、「インタラクティブ」の3つを心がけているそうです。
まずはリズム。
これは当然ゲームの基本リズムと同調しなくてはならないものだと思います。
生のバンドやオーケストラのリズムはその演奏者のリズム感になってしまう。ゲーム特有のリズムに合っていないと、ただのバックグラウンドミュージックのようになり、どこか別の部屋から流れているように聞こえてしまう
というのはもっともだと思います。だからこそ近藤さんは内蔵音源によるシーケンシャルサウンドにこだわるそうです。だからこそゲームと一体になれる音楽が作れるのだと思いました。
次にバランス。
ゲームソフト1本全体で1曲とする意識が必要というのは分かりやすいですね。ゲームの流れが音楽を組曲にしたときの流れになるというので、世界観やテーマの統一が優れている曲はコレが出来ているのだと思います。また、最近では大人数での製作もありますが、これについても他のスタッフとの綿密な調整が必要になる。これができているかどうかで、ゲーム全体の質が決まると思うとのこと。
一人一人が考えたテーマはあっていても、それが全員になると調整が取れていないというものになってしまうかもしれません。それを無くすためにはやはり調整が大切なのでしょう。一人で製作していても、1曲ごどに聞かせるのではなく、何曲かまとめて聞かせるというのもこの全体の流れをつかむ(つかませる)ためのバランス取りだということです。
効果音に対しても低音が入る場所では、BGMに低音を使わないというのは基本でありながら、なかなか出来ていないかもしれませんよね。効果音もゲームの世界を作る音楽であるというこだわりがあるからこそ、音楽をより効果的に作れるのかと思います。
そして、インタラクティブ。
ゲームが他のメディアと違うのは、リアルタイムに反応があるということで、様々な例を挙げて話されていました。
ゲームをプレイしている状況にあわせて音楽が変化していく。それが出来るのも内臓音源ならではなんですよね。これが一番近藤さんがこだわっているところだと思われます。
ゲーム音楽はBGMだけでなく、それすらも「ゲーム」という楽しさを感じるひとつの要素として、このインタラクティブというテーマがあるのかと思います。
ゲーム音楽というのは何なのか? と思うときがあります。
ゲームに流れていればそうなのか?と考えたのですが、ゲームに合う、ゲームを構成する一部である近藤さんの作られる曲は、まさしくゲーム音楽なんだなと思いました。
ゲームミュージックの話がしたいんですよさんでも取り上げられています。
私と違ってしっかりとした文章で書かれていますので、ぜひご一読ください。
任天堂の近藤浩治氏、「マリオ」、「ゼルダ」のサウンドを語る
「音楽」はゲームに命を与える――任天堂サウンドはこうして作られた
長いです。ごめんなさい。
近藤さんは、ゲームの音楽を作られるときには「リズム」、「バランス」、「インタラクティブ」の3つを心がけているそうです。
まずはリズム。
これは当然ゲームの基本リズムと同調しなくてはならないものだと思います。
生のバンドやオーケストラのリズムはその演奏者のリズム感になってしまう。ゲーム特有のリズムに合っていないと、ただのバックグラウンドミュージックのようになり、どこか別の部屋から流れているように聞こえてしまう
というのはもっともだと思います。だからこそ近藤さんは内蔵音源によるシーケンシャルサウンドにこだわるそうです。だからこそゲームと一体になれる音楽が作れるのだと思いました。
次にバランス。
ゲームソフト1本全体で1曲とする意識が必要というのは分かりやすいですね。ゲームの流れが音楽を組曲にしたときの流れになるというので、世界観やテーマの統一が優れている曲はコレが出来ているのだと思います。また、最近では大人数での製作もありますが、これについても他のスタッフとの綿密な調整が必要になる。これができているかどうかで、ゲーム全体の質が決まると思うとのこと。
一人一人が考えたテーマはあっていても、それが全員になると調整が取れていないというものになってしまうかもしれません。それを無くすためにはやはり調整が大切なのでしょう。一人で製作していても、1曲ごどに聞かせるのではなく、何曲かまとめて聞かせるというのもこの全体の流れをつかむ(つかませる)ためのバランス取りだということです。
効果音に対しても低音が入る場所では、BGMに低音を使わないというのは基本でありながら、なかなか出来ていないかもしれませんよね。効果音もゲームの世界を作る音楽であるというこだわりがあるからこそ、音楽をより効果的に作れるのかと思います。
そして、インタラクティブ。
ゲームが他のメディアと違うのは、リアルタイムに反応があるということで、様々な例を挙げて話されていました。
ゲームをプレイしている状況にあわせて音楽が変化していく。それが出来るのも内臓音源ならではなんですよね。これが一番近藤さんがこだわっているところだと思われます。
ゲーム音楽はBGMだけでなく、それすらも「ゲーム」という楽しさを感じるひとつの要素として、このインタラクティブというテーマがあるのかと思います。
ゲーム音楽というのは何なのか? と思うときがあります。
ゲームに流れていればそうなのか?と考えたのですが、ゲームに合う、ゲームを構成する一部である近藤さんの作られる曲は、まさしくゲーム音楽なんだなと思いました。
ゲームミュージックの話がしたいんですよさんでも取り上げられています。
私と違ってしっかりとした文章で書かれていますので、ぜひご一読ください。
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まれいんさん、こんにちは。
長年作り続けている近藤さんのお話だからこそ、色々考えるお話だったのかなと思いました。
ゲーム製作側とのコミュニケーションの深さというのは重要ですよね。完全分業が多いゲーム製作でこうしてしっかりとまとめられるというのも任天堂の強みかと思います。
上手く言葉に出来なくて、もどかしいんですが、ゲーム音楽らしさという問題は、こういった製作にあるのかなと思った記事でした。
長年作り続けている近藤さんのお話だからこそ、色々考えるお話だったのかなと思いました。
ゲーム製作側とのコミュニケーションの深さというのは重要ですよね。完全分業が多いゲーム製作でこうしてしっかりとまとめられるというのも任天堂の強みかと思います。
上手く言葉に出来なくて、もどかしいんですが、ゲーム音楽らしさという問題は、こういった製作にあるのかなと思った記事でした。
[ 2007/03/11 16:21 ]
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近藤さんの言葉には説得力がありましたね。
良いゲームミュージックを創るためには、やはりこういった高い志が必要なのだと感心させられました。
もっとも、志だけではなく、ゲーム制作側との強い繋がりがあってこそと考えると、近藤さんのような成果を生むのは決して簡単なことではないのでしょう。
ゲームミュージックはまだ進歩する余地があることを示した一方で、その難しさをも示唆した講演だと思いました。